1997年4月14日
ITRON専門委員会
委員長: 田丸喜一郎

関係者の皆様

ITRON自動車応用技術委員会(仮称)への参加のお誘い

近年、マイコンのカーエレクトロニクス分野への応用は急速にその範囲を拡大 しており、アプリケーションソフトウェアも複雑化の一途をたどっています。 一方で、半導体技術の発展によるマイコンの高性能化は著しく、ソフトウェア の生産性・保守性の向上を目指して、C言語などの高級言語やリアルタイムOS の利用が、多くの自動車メーカ・電装メーカにおいて始まっています。特に、 エンジン制御など高い応答性能と厳しいコスト制約からリアルタイムOS が適 用できないと考えられていた分野にも、ソフトウェアの複雑化からリアルタイ ムOS の必要性が認識されつつあります。

リアルタイムOS の標準化は、リアルタイムOS が自動車を構成する部品の1つ であるという観点からは、取り組む必要のある課題ということができます。特 に、アプリケーションソフトウェアの再利用性や複数ベンダからの部品調達を 考えた場合に、メーカの枠を超えてリアルタイムOS の標準化を行うことが重 要となります。実際欧州では、ドイツとフランスの自動車メーカ・電装メーカ を中心とする OSEK/VDX のプロジェクトにより、自動車制御用のリアルタイム OS の標準化活動が進行しています。

このような背景から ITRON専門委員会では、ITRON仕様OS の自動車応用技術に 関する調査・研究ならびに標準化活動を今の時期に開始することが重要と考え ています。ITRON専門委員会では、1984年以来、機器組み込み制御システムの ためのリアルタイムOS の標準仕様として、ITRON仕様の標準化ならびに普及活 動を行ってまいりました。その結果現在では、この分野の業界標準の地位を占 めるものとなったと自負しています。カーエレクトロニクス分野においても、 ITRON仕様OS をカーナビゲーションシステムに適用した例が複数知られていま す。これらの成果をベースとして、ITRON仕様OS の自動車応用への適用性、適 用が難しいとすれば何が問題かを明らかにし、その問題点を解決するための研 究・標準化活動を行いたいと考えています。

従来 ITRON仕様の標準化活動は、半導体メーカを中心に進めてまいりましたが、 自動車応用技術に関する調査・研究ならびに標準化活動を進めるためには、自 動車メーカや電装メーカの参加が不可欠です。そこで ITRON専門委員会では、 ITRON専門委員会メンバやトロン協会会員に限定せず広くこの活動に参加いた だくために、ITRON自動車応用技術委員会(仮称) を独立した委員会として発足 させるよう呼びかけることと致しました。活動の重要性をご理解いただき、技 術委員会への参加をご検討くだされば幸いです。

最初のステップとして、技術委員会に参加される意志のある方による準備会を 開き、今後の活動の進め方について議論したいと考えています。準備会は 5月 28日(水) の 14:00〜17:00 (場所は都内) を予定していますが、不都合な方が 多いようでしたら再調整したいと思います。技術委員会への参加に興味をお持 ちの方は、下の準備会参加票に必要事項をご記入の上、下記の ITRON専門委員 会 幹事宛にお送り下さい。準備会への出席によって、技術委員会への参加が 義務付けられるものではないことを申し添えます。

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	[ITRON自動車応用技術委員会(仮称) 準備会 参加票]

氏名:		
(ローマ字):	
所属:		
住所:		
Email:		
Tel:		
Fax:		

5月28日(水)の準備会に	出席できる/出席できない
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参加票送付・お問い合わせ先:
高田 広章 (ITRON専門委員会 幹事)
東京大学 理学部 情報科学科
E-mail: hiro@is.s.u-tokyo.ac.jp
TEL: (03) 3812-2111 ext.4106
FAX: (03) 3815-5941


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