(社)トロン協会 ITRON部会
〒108-0073 東京都港区三田1丁目3番39号 勝田ビル5階
TEL: (03) 3454-3191 FAX: (03) 3454-3224
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トロン協会 ITRON部会では、ITRONプロジェクトに関連する最新の情報やITRON部会の活動を広くお知らせするために、2ヶ月に1回ニュースレターを発行しています。ITRON仕様の追加・訂正に関する情報や、ITRON部会が発行している書籍の訂正情報は、ITRONニュースレター上でお知らせしています。また、ITRON仕様に関連する製品の紹介、書籍や文献の紹介、展示会やセミナー等のイベントのお知らせにも、ニュースレターを活用しています。
ITRONニュースレターは、TRONWARE誌およびトロン協会の機関誌に掲載されます。また、ITRONプロジェクトホームページからも読むことができます。ITRONニュースレターに記事の掲載を希望される方は、ITRON部会までご連絡ください。また、ITRONプロジェクトおよびITRON仕様に関する質問・コメント・要望等についても、ITRON部会までお寄せくだされば幸いです。
今年のITRONオープンセミナーは、7月4日(火)と7月5日(水)の両日に開催します。初日の7月4日(火)は、例年と同様のITRONプロジェクトに関する最新動向を紹介するセミナーとし、東京ビックサイトにおいて開催します。2日めの7月5日(水)は、JCGプロジェクトの成果および最新のITRON仕様の詳細を解説するセミナーを計画しており、会場は東京ファッションタウンビル (東京ビックサイトからすぐ) です。セミナーのプログラムは現在検討中で、プログラムの詳細や申込方法は次号でお知らせする予定です。今年も多数のご参加をお待ちしています。
1999年12月から(株)グレープシステムが、2000年1月から U S SoftwareCorporation が、それぞれITRON部会のオブザーバメンバに加わりました。なお、ITRON部会の最新のメンバリストは、ITRONプロジェクトホームページにあります。
(株)グレープシステム ご紹介
当社は組込み分野とパソコン分野の両分野で製品開発・販売、輸入販売、ソフトウェア受託開発を行なっています。ネットワーク系では、X.25, HDLC,ISDN, PIAFS, HTTP, SECSなどのプロトコル開発、TCP/IP, SNMPなどのプロトコルの設置、関連ドライバ、アプリケーション開発で多くの実績があります。米国Accelerated Technology社 (ATI) 製組込み用リアルタイムOS「NucleusPLUS」の日本総代理店として、販売、サポート、開発を行なっております。また、ミドルウェアのコンポーネント群を「グレープウェア」と名付け、販売しております。一部のOEM製品を除き、これらはすべて、ソースコード提供・ロ イヤリティ不要という形態のプロジェクト・ライセンスで販売しております。「Nucleus PLUS」そのもののμITRON4.0対応も行なっており、ATIと共にITRONの世界普及へのお手伝いをさせていただきたいと思っております。
U S Software Corporation ご紹介
1975年、機器組み込み向けのソフトウェアに特化したコンサルティング会社としてアメリカ・オレゴン州ポートランドに設立以来、US SoftwareはリアルタイムOSからTCP/IPにいたるまで多種多様なソフトウェアを提供してきました。特にITRON向けミドルウェアとしてTCP/IP、ファイルシステムを多くのプラットフォーム上でサポートしており、1998年には外国ベンダーとしていち早くITRON互換のカーネルを世界市場に投入、日本以外の市場においてITRONの普及に貢献しております。弊社日本総代理店である(株)エーアイコーポレーションとの強力なパートナーシップのもと、ITRON向けソリューション及びサービスを提供しております。
新しく設けた大学・研究機関向けのメーカーコードの使用申請制度 (ITRONニュースレター No.41 参照) に基づき、次の研究室に対して、メーカーコード 0x0002 の使用を承認するとともに、カーネルの識別番号の上位8ビットに用いる値の割当てを行いました。
0x01 豊橋技術科学大学 組込みリアルタイムシステム研究室 
2000年2月1日時点で、ITRON部会が編集し、発行されているITRON関連の書籍は別表の通りです。ご希望の方は、各発売元にお問い合わせ下さい。
μITRON3.0標準ハンドブック 改訂新版には、μITRON3.0仕様の最新バージョン (Ver 3.02.02) が収められています。旧版のμITRON3.0標準ハンドブック (Ver 3.00.00) から Ver 3.02.00 への改訂点は、ITRON標準ガイドブック2 に掲載されています。Ver 3.02.00 から Ver 3.02.02 へは、構成の変更や説明の追加だけで、仕様の技術的な内容の変更はありません。
ITRON・μITRON標準ハンドブックは、μITRON Ver 2.0 と ITRON2 の仕様書を1冊にまとめたものです。発行元で品切れとなったため、発行元のホームページで公開されています。
ITRON標準ガイドブック'92-'93はμITRON仕様 Ver 2.0 と ITRON2仕様を、ITRON標準ガイドブック2 はμITRON3.0仕様をメインのターゲットとして作成されています。前者はタイトルに過去の年号が含まれていますが、μITRON仕様 Ver 2.0 や ITRON2仕様を使われている場合には、現在でも有効に活用できます。
| 書籍名 | 分類 | 価格 | 発行元 | 発行年 | ISBN番号 | 
|---|---|---|---|---|---|
| ITRON・μITRON標準ハンドブック | 和文仕様書 | 発行元品切れ | パーソナルメディア | 1990 | ISBN4-89362-079-7 | 
| μITRON3.0標準ハンドブック 改訂新版 | 和文仕様書 | 4,000円 | パーソナルメディア | 1997 | ISBN4-89362-154-8 | 
| μITRON4.0仕様 (Ver. 4.00.00) | 和文仕様書 | 5,000円 (税込み) | トロン協会 | 1999 | − | 
| ITRON標準ガイドブック'92-'93 | 和文参考書 | 3,500円 | パーソナルメディア | 1992 | ISBN4-89362-197-6 | 
| ITRON標準ガイドブック2 | 和文参考書 | 3,500円 | パーソナルメディア | 1994 | ISBN4-89362-133-5 | 
| ITRON TCP/IP API仕様 (Ver. 1.00.01) | 和文仕様書 | − | トロン協会 | 1998 | − | 
| JTRON2.0仕様 (Ver. 2.00.00) | 和文仕様書 | − | トロン協会 | 1998 | − | 
| μITRON Specification Ver 2.01.00.00 | 英文仕様書 | 12,000円 | トロン協会 | 1989 | − | 
| ITRON2 Specification Ver 2.02.00.10 | 英文仕様書 | 15,000円 | トロン協会 | 1990 | − | 
| μITRON3.0 Specification Ver 3.02.00 | 英文仕様書 | − | トロン協会 | 1994 | − | 
| μITRON3.0: An Open and Portable Real-Time Operating System for Embedded Systems | 英文仕様書 | $40.00 | IEEE CS Press | 1997 | ISBN0-8186-7795-3 | 
| JTRON2.0 Specification (Ver. 2.00.00) | 英文仕様書 | − | トロン協会 | 1999 | − | 
2月2日(水)と3日(木)の両日にドイツ フランクフルト郊外の Bad Homburg において開催されたOSEK/VDXプロジェクトのワークショップにおいて、ITRON部会幹事の高田広章氏 (豊橋技術科学大学) が、ITRONプロジェクトの最新状況とデバッギングインタフェース仕様の標準化について紹介する講演を行いました。
OSEK/VDXプロジェクトは、自動車制御システムに用いるOSや自動車内のネットワークの通信仕様の標準化を行うプロジェクトで、ドイツとフランスの自動車メーカおよび電装部品メーカが中心メンバとなっています。今回は、OSEK/VDXプロジェクトの第3回のワークショップでしたが、ITRONプロジェクトの紹介は1997年10月に開催された第2回のワークショップでも行っており(ITRONニュースレター No.29 参照)、今回の講演では、ITRONプロジェクトのそれ以降の成果を中心に紹介を行いました。デバッギングインタフェース仕様の標準化については、ITRON部会からOSEK/VDXプロジェクトに対して共同の標準化活動の実施を提案しており、今回の講演では、デバッギングインタフェース仕様標準化の目的や意義を強調しました。
ここでは、ITRONに関連する開発ツールやミドルウェアなどについて、簡単な紹介をします。
日立製作所は、複数OS共存技術 DARMA (Dependable Autonomous hard Real-time MAnagement) を組込み分野に適用し、Windows(R) CE(注1)とμITRON仕様準拠(注2)のOSをSuperH(TM)マイコン(注3)上で共存させるオープンソフトウェアプラットホーム技術を開発しました。本技術により、既存のμITRON仕様準拠OS用のソフトウェアを生かしつつ、同時に、情報サービスなどのオープンソフトウェアを実行することができます。本技術は、SuperH(TM)マイコン上にDAL (DARMA Abstraction Layer) と呼ぶソフトウェア階層を介在させ、Windows(R) CEとμITRON仕様準拠のOSとを、あたかも2台計算機があるかのように動作させます。
Windows(R) CEとμITRON仕様準拠のOSとを独立した論理空間、物理メモリで管理し、Windows(R) CEやμITRON仕様準拠のOSが互いにプログラム・データを誤ってアクセスすることを防止するファイヤウォール機能、両OSの障害監視機能を実現しました。
Windows(R) CE、μITRON仕様準拠のOS上で動作する各プログラムの優先順位を、システムにおけるプログラムの重要性を示す正規化優先順位に変換して比較し、最も正規化優先順位の高いプログラムを動作させているOSを優先して実行します。本機能により、μITRON仕様準拠のOSのタスク実行中にも、Windows(R) CEのGUIの迅速な応答が保証されます。
両OS間での高速なデータ授受を行える通信機能として、OS間共有メモリ、 OS間メッセージ通信、OS間排他制御機能 (OS間セマフォ) が用意されています。
両OSから一つのデバイス (ディスプレイなど) を共有して使用することができます。
株式会社日立製作所 新事業推進本部 プラットフォーム推進部 [担当:上脇]
〒319-1293 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 (大みか事業所内)
電話 (0294)53-1111 (代表)
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