ITRON Newsletter No.48 (HTML Edition)

(社)トロン協会 ITRON部会
〒108-0073 東京都港区三田1丁目3番39号 勝田ビル5階
TEL: (03) 3454-3191 FAX: (03) 3454-3224

目次

ITRON部会 新メンバ紹介
ITRON仕様準拠製品登録制度への新規登
ITRON関連書籍の一覧
MST2000出展, ITRONセミナー報告
TRONSHOWでの講演報告
登録製品紹介
Nucleus μiPLUS
ELX-ITRON

ITRON部会 新メンバ紹介

2000年11月から、日本ラショナルソフトウェア(株)がオブザーバメンバに加わりました。なお、ITRON部会の最新のメンバリストは、ITRONプロジェクトホームページで参照することができます。

ITRON仕様準拠製品登録制度への新規登録

前号を発行して以降、2000年12月1日までに、新規に登録されたITRON仕様準拠製品は別表の通りです。最新の全登録製品リストは、ITRONプロジェクトホームページにあります。

ITRON仕様準拠製品登録制度 新規登録製品一覧 (2000年10月1日〜2000年12月1日)
仕様 製品名 対象プロセッサ 会社名
μITRON3.0 ELX-ITRON/SH3 SH3 (株)エルミックシステム
※ ITRON仕様準拠製品登録制度は、登録製品がITRON仕様に合致していること や、登録製品の品質を保証するものではありません。
※ 日本国外ではサポートしていない製品も含む。
※ 製品名は日本国内のみに適用。

ITRON関連書籍の一覧

2000年12月1日時点で、ITRON部会が編集し、発行されているITRON関連の書籍は別表の通りです。ご希望の方は、各発売元にお問い合わせください。

μITRON3.0標準ハンドブック 改訂新版には、μITRON3.0仕様の最新バージョン (Ver 3.02.02) が収められています。旧版のμITRON3.0標準ハンドブック (Ver 3.00.00) から Ver 3.02.00 への改訂点は、ITRON標準ガイドブック2 に掲載されています。Ver 3.02.00 から Ver 3.02.02 へは、構成の変更や説明の追加だけで、仕様の技術的な内容の変更はありません。

ITRON・μITRON標準ハンドブックは、μITRON Ver 2.0 と ITRON2 の仕様書を1冊にまとめたものです。発行元で品切れとなったため、発行元のホームページで公開されています。

ITRON標準ガイドブック'92-'93はμITRON仕様 Ver 2.0 と ITRON2仕様を、ITRON標準ガイドブック2 はμITRON3.0仕様をメインのターゲットとして作成されています。前者はタイトルに過去の年号が含まれていますが、μITRON仕様 Ver 2.0 や ITRON2仕様を使われている場合には、現在でも有効に活用できます。

ITRON関連書籍一覧
書籍名 分類 価格 発行元 発行年 ISBN番号
ITRON・µITRON標準ハンドブック 和文仕様書 発行元品切れ パーソナルメディア 1990 ISBN4-89362-079-7
µITRON3.0標準ハンドブック 改訂新版 和文仕様書 4,000円 パーソナルメディア 1997 ISBN4-89362-154-8
µITRON4.0仕様 (Ver. 4.00.00) 和文仕様書 5,000円 (税込み) トロン協会 1999
ITRON標準ガイドブック'92-'93 和文参考書 3,500円 パーソナルメディア 1992 ISBN4-89362-197-6
ITRON標準ガイドブック2 和文参考書 3,500円 パーソナルメディア 1994 ISBN4-89362-133-5
ITRON TCP/IP API仕様 (Ver. 1.00.01) 和文仕様書 トロン協会 1998
ITRONデバッギングインタフェース仕様(Ver. 1.A0.00 暫定仕様書) 和文仕様書 トロン協会 2000
JTRON2.1仕様 (Ver. 2.01.00) 和文仕様書 トロン協会 1998
µITRON Specification Ver 2.01.00.00 英文仕様書 12,000円 トロン協会 1989
ITRON2 Specification Ver 2.02.00.10 英文仕様書 15,000円 トロン協会 1990
µITRON3.0 Specification Ver 3.02.00 英文仕様書 トロン協会 1994
µITRON3.0: An Open and Portable Real-Time Operating System for Embedded Systems 英文仕様書 $40.00 IEEE CS Press 1997 ISBN0-8186-7795-3
JTRON2.0 Specification (Ver. 2.00.00) 英文仕様書 トロン協会 1999
※ 価格には消費税を含みません。
※ トロン協会会員に対しては、会員価格が設定されています。
※ トロン協会発行の仕様書は、
ITRONホームページで公開しています。

MST2000出展, ITRONセミナー報告

トロン協会では、11月15日(水)〜17日(金)の3日間に東京ビッグサイトで開催されたMST2000 (主催: 日本システムハウス協会) に、ITRON仕様について紹介するブースを出展しました。また、併設のカンファレンスにおいて、ITRON部会の企画による ITRONセミナーと JTRONセミナーを開催しました。

トロン協会のブースでは、「RTOSの利用動向に関する調査」のアンケート用紙を配布し、可能な方にはその場で回答をお願いたところ、約600名の方に回答していただくことができました。また、関連する出展会社のブースに、ITRONのロゴと「当社はITRONプロジェクトをサポートしています」という文言の入ったスタンドを置かせていただきました。ご協力頂いた方に、この場を借りてお礼申し上げます。

恒例になったITRONセミナーは最終日である15日の11時〜12時半に行いました。今回のセミナーでは、ITRONプロジェクト関連の標準化活動の最新状況を紹介し、約200名の出席をいただきました。最初に高田広章氏 (豊橋技術科学大学/ITRON部会 幹事) が、最近の標準化活動の概要とμITRON4.0仕様検定仕様書とITRONデバッギングインタフェース仕様の標準化状況について紹介した後、宿口雅弘氏 (三菱電機マイコン機器ソフトウエア(株)/デバイスドライバ設計ガイドラインWG 幹事) がデバイスドライバ設計ガイドラインの、松為彰氏 (パーソナルメディア(株)/TRON GUI仕様研究会 幹事) がTRON GUI仕様の検討状況を紹介する講演を行いました。また今回、11月のはじめに公開したばかりのJTRON2.1仕様について紹介するJTRONセミナーを同日の14時〜16時半に行い、約100名の出席をいただきました。

その他に、初日の基調講演は、トロンプロジェクトリーダの坂村健氏が「21世紀の組込みシステムとその技術」と題して講演を行いました。また、スポンサーズセミナーやワークショップなどで、ITRONに関連する技術や製品を紹介する講演が数多く行われました。

TRONSHOWでの講演報告

12月5日(火)〜7日に、東京デザインセンター (品川区五反田) において、第17回トロンプロジェクトシンポジウム/TRONSHOW2001が開催されました。 ITRON関連の講演としては、チュートリアルセッションにおいて田丸喜一郎氏 ((株)東芝/ITRON部会 主査) が ITRONサブプロジェクトの最近の標準化活動状況を紹介する講演を行いました。その他、出展者によるITRONに関連する講演も、数多く行われました。

登録製品紹介

ここでは、ITRON仕様準拠製品登録制度に新規に登録された製品について、簡単な紹介をします。

Nucleus μiPLUS
(株)グレープシステム

Nucleus μiPLUSは、μITRON4.0スタンダードプロファイル準拠 (拡張機能の一部も対応済み) の組み込み用リアルタイムOSです。

Nucleus μiPLUS は、Accelerated Technology, Inc. が開発した、高性能・高機能なリアルタイム/マルチタスクOS、Nucleus PLUS を元に、Accelerated Technology, Inc. および(株)グレープシステムが共同開発した、μITRON仕様準拠の拡張機能版です。この Nucleusμ iPLUS を利用しているカスタマーはまた、完全ネイティブ Nucleus PLUS インターフェースへのアクセスを持ちます。これはつまり、ネットワーキング、グラフィック、ファイルシステム、ウェブサーバおよびブラウザなどの Accelerated Technology, Inc. のすべてのアドオン製品が即座に利用可能ということです。他の Nucleus 製品同様、ロイヤリティ不要、ソースコードにて提供されます。

【お問い合わせ先】

製品に関するお問い合わせは、info@nucleus.grape.co.jp 宛にお願いします。また、Nucleus のウェブサイトが、http://nucleus.grape.co.jp にあります。

ELX-ITRON
(株)エルミックシステム

エルミックシステムは、μITRON3.0 に準拠した ELX-ITRON を開発しました。 ELX-ITRON は、レベルSをサポートしており、一部レベルEの機能も持ちます。独自の機能として、ミューテックス機能と入出力ドライバ管理を含みます。高速処理とコンパクト性を持たせながら、有用な機能の使用ができます。

【特徴】

【サポートCPU】

日立製作所 SH3 (SH7708, SH7709), SH2 (SH7045, SH7615)
ARM ARM7/Thumb
(その他CPUで対応中のものもあります。お問い合わせください)

【お問い合わせ先】

株式会社エルミックシステム
TEL: 045-664-5171 (代表)
FAX: 045-650-1021 (G4)


※ このニュースレターは、TRONWARE vol.67 に掲載されたものを、WWW で公開するために再編集したものです。

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